【新・旬感くまもと/菊鹿ワイナリー】世界的評価を受けた“熊本発”ワインを味わう!ー山鹿市

写真右から金賞の「菊鹿ナイトハーベスト 小伏野(こぶしの) 2023」、銀賞の「菊鹿シャルドネ」、銅賞の「シャルドネ 樽熟成2023」
目次

地域一体となった産地化の取り組み

近年、日本のワイン市場は数千億円規模に達し、国内での生産量も大きく伸びています。国産ワインといえば、山梨県や北海道、長野県などが主な産地として知られていますが、実は熊本でも情熱的なワイン造りが行われています。熊本でのワイン造りは1999年にできた「熊本ワイナリー」に始まり、その後、よりブドウの産地の近くで醸造するため、2018年に新たに「菊鹿ワイナリー」(山鹿市菊鹿町)ができました。

スタッフの解説付きでブドウ畑や醸造所を見学するワイナリーツアー(有料)も実施している菊鹿ワイナリー
スタッフの解説付きでブドウ畑や醸造所を見学するワイナリーツアー(有料)も実施している菊鹿ワイナリー

1.5ヘクタールほどの広さの自社農園では、シャルドネ、ゲヴュルツトラミネール、ヴィオニエなど7種類・約1,000本のブドウの木が大切に育てられています。さらに近隣にも23軒の契約農家があり、地域一体となったブドウ栽培が行われています。ヨーロッパなどの畑では低い位置に枝を這わせる「垣根仕立て」が一般的ですが、菊鹿ワイナリーでは頭上に枝を広げる「棚仕立て(葡萄棚)」を採用しています。多雨多湿な日本の気候において、水滴を避けて病気を防ぎ、果実の糖度を保つために発展した栽培方法です。

ソムリエ資格も持つ林田さんは、「土地が肥沃でブドウのふさが密になりやすいので、カビや病気に気を付けています」と話します
ソムリエ資格も持つ林田さんは、「土地が肥沃でブドウのふさが密になりやすいので、カビや病気に気を付けています」と話します

自然の力を利用した醸造で高い評価

菊鹿ワイナリーのこだわりは、手を加え過ぎないこと。自然の力で不純物を沈める「澱引き」を行い、果実本来の旨味をそのままボトルに閉じ込めています。また、同じ品種のブドウでも樽で熟成させるものや、金属製のステンレスタンクで果実感を活かすものに分けて醸造するなどして、現在7種類、熊本ワイナリーで製造している分も含めると20種類以上のワインを作っています。

大量生産を行わないからこその希少性も価値を高める要因の一つです
大量生産を行わないからこその希少性も価値を高める要因の一つです

さらに、ワイナリー創設以来、国内外の数々のワインコンクールにもチャレンジし、着実に評価を高めています。今年は、フランスの国際コンクール「シャルドネ・デュ・モンド2026」で、『菊鹿ナイトハーベスト 小伏野(こぶしの) 2023』が見事金賞を受賞しました。

写真右から金賞の「菊鹿ナイトハーベスト 小伏野(こぶしの) 2023」、銀賞の「菊鹿シャルドネ」、銅賞の「シャルドネ 樽熟成2023」
写真右から金賞の「菊鹿ナイトハーベスト 小伏野(こぶしの) 2023」、銀賞の「菊鹿シャルドネ」、銅賞の「シャルドネ 樽熟成2023」
「ナイトハーベスト」とは夜間の収穫作業のこと。8月末〜9月頃にかけては、涼しい夜間に収穫を行います。作業効率も良く、ブドウも傷みにくいそうです
「ナイトハーベスト」とは夜間の収穫作業のこと。8月末〜9月頃にかけては、涼しい夜間に収穫を行います。作業効率も良く、ブドウも傷みにくいそうです

同ワイナリーの営業部・林田圭介さんは、「金賞のほかにも、『菊鹿シャルドネ』が銀賞、『シャルドネ 樽熟成2023』が銅賞を受賞。日本産ワインのクオリティが年々上がる中で、自分たちの作るワインが現在の市場でどのような立ち位置にあるのかを確認するためにも、コンクールへの出品を続けています」と話します。長年の挑戦が最高の形で結実した“菊鹿ブランド”のワインには、作り手たちの並々ならぬ情熱が息づいています。

ワイナリー内にあるレストランでは熊本県産のお肉を使った料理を提供。また、自家製のハムやパテも製造・販売しています
ワイナリー内にあるレストランでは熊本県産のお肉を使った料理を提供。また、自家製のハムやパテも製造・販売しています

温泉、歴史情緒など魅力あふれる街

菊鹿ワイナリーでは、春と秋の年2回、大きなイベントを開催しています。特に秋は、その年の新酒(ヌーボー)をお披露目する「収穫祭」(10月開催予定)で賑わいます。ワイナリーの屋外広場に約30店舗の飲食ブースが出店し、ワインを片手に美味しいものを食べ、音楽を聴きながらゆっくり過ごすことができます。ワイナリーの今後について林田さんは、「熊本は焼酎や日本酒も美味しいですが、菊鹿地域を起点にして、私たちの作るワインの存在感ももっとアピールしていきたい」と意気込みます。

醸造所に併設されたショップ内にはテイスティングスペースがあり、ワイナリー限定ワインを含む全ての銘柄の飲み比べができます(有料)
醸造所に併設されたショップ内にはテイスティングスペースがあり、ワイナリー限定ワインを含む全ての銘柄の飲み比べができます(有料)

また、菊鹿町を含む山鹿市は、菊鹿ワイナリーの他にもさまざまな観光スポットがある魅力あふれる地域です。柔らかな泉質で湯量も豊富な山鹿温泉は日々の疲れを癒やすのにぴったり。古代のロマンを感じる歴史公園鞠智城(きくちじょう)や国指定重要文化財になっている芝居小屋「八千代座」を訪れるのもおすすめです。世界的にも高い評価を受けているワインと情緒あふれる街並みを楽しみながら、山鹿でしか味わえない贅沢な大人の時間を満喫してみてはいかがでしょうか。

明治初期から市民の温泉として親しまれ、1973年に惜しまれながら解体された「さくら湯」は、2012年に日本の伝統工法を用いて再現されました
明治初期から市民の温泉として親しまれ、1973年に惜しまれながら解体された「さくら湯」は、2012年に日本の伝統工法を用いて再現されました
唐や新羅との戦いに備えて西日本に造られた古代山城の一つで、現在は歴史公園として古代の山鹿地域の歴史を知ることができるスポットになっています
唐や新羅との戦いに備えて西日本に造られた古代山城の一つで、現在は歴史公園として古代の山鹿地域の歴史を知ることができるスポットになっています
明治末期に建てられた八千代座は現在も“現役”として使われていて、年間を通じて芝居、コンサートなど、さまざまな公演が行われています
明治末期に建てられた八千代座は現在も“現役”として使われていて、年間を通じて芝居、コンサートなど、さまざまな公演が行われています

問い合わせ先

菊鹿ワイナリー(熊本ワインファーム株式会社 菊鹿醸造所)

所在地熊本県山鹿市菊鹿町相良559-2
営業時間10:00〜16:30
休み毎週火曜
TEL0968-41-8585
URLhttps://kumamotowinefarm.co.jp/kikuka-winery/

山鹿温泉(山鹿温泉観光協会)

所在地熊本県山鹿市山鹿中央通510-2
TEL0968-43-2952
URLhttps://www.y-kankoukyoukai.com/

歴史公園鞠智城跡

所在地熊本県山鹿市菊鹿町米原443-1
営業時間9:30~17:15(入館は16:45まで)
休み毎週月曜(祝祭日の場合は翌日)、12月25日~1月4日 ※園内の散策は年中可能
TEL0968-48-3178
URLhttps://kofunkan.pref.kumamoto.jp/kikuchijo/

八千代座

所在地熊本県山鹿市山鹿1499
営業時間9:00〜18:00(最終受付17:30)
休み第2水曜、年末年始(12月29日〜1月1日)
TEL0968-44-4004
URLhttps://yamaga.site/?page_id=2
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