ラブくま通信 11/14号

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旬感くまもと(11月)

地域の魅力を五感で感じるフットパス

晴れの日が多く、外で過ごすのが気持ち良い季節になりました。この時期におすすめしたいのがフットパスです。イギリス発祥の「フットパス」は、森林や田園地帯、古い街並みなど、昔からその地域にある「ありのままの風景」を楽しみながら歩くことができる小道(foot path)のことを指します。日本では20年ほど前に北海道で始まり、今では全国で整備が進んでいます。ウォーキングを中心としながら、訪れた人がその土地の歴史や文化を知り、景色や自然を楽しめるのはもちろんですが、受け入れる地域の人にとっても自身の地元について再発見、創造する機会になります。また、フットパスを通じて両者に温かな交流が生まれ地域が活性化することも魅力の一つです。

県内でも進むコースの整備

現在、熊本県内でもフットパスの整備が進み、各地で魅力的なコースが生まれています。この先駆者となったのが美里町です。美里町の小崎集落には、室町時代から続く石垣棚田があり、その美しさがペルーのマチュピチュ遺跡に似ているところから“美里のマチュピチュ”と呼ばれ、水田や稲穂、彼岸花など1年を通じて美しい景色が楽しめます。また、季節によってハート型の影が見える二俣橋や古い神社、竹林の道、物産館など見どころ満載です。歴史や文化から、目に留まる草花の紹介まで多岐に渡る話が聞けるガイド付きであればさらに楽しみが増します。

これらの隠れた魅力を発掘し、コースを整備したのが当時、美里フットパス協会を立ち上げた濱田孝正さんと井澤るり子さんです。フットパスの魅力は?との問いに二人は、「住んでいて知っているはずの身近な場所にも新しい発見があったり、人との交流があったりするのがフットパスならではの楽しみ方です。フットパスがいろんな地域で広がることで、楽しみ方も倍増するんじゃないでしょうか」と笑顔で語ります。

歩く文化を創造する「WaWくまもと」

熊本県内でフットパスの動きが活発になるのに合わせて生まれたのが「WaWくまもとネットワーク」です。WaWとは「Walkers are Welcome」の略。熊本県が県内の各地域や関係機関と「歩く人を歓迎する」まちづくりに取組み、熊本に「歩く文化を創造する」ことを目指して策定された「WaWくまもと構想」を実現するため、立ち上げられました。濱田さんが事務局を務め、フットパスイベントを行う各地域団体から寄せられた情報をホームページ上で発信するほか、各所と情報交換しながら、モデルとなったイギリスのように県内にも気軽に歩ける環境を整えていこうという試みも。この秋は県内の15を超える団体が連携して「くまもと散歩2023秋」というフットパスイベントを企画しています。参加希望者が多いので早めの予約がお薦めです。「日本中、世界中から歩きに熊本に来てほしい」と濱田さん。ゆっくり歩いて五感で熊本の秋を満喫しましょう!

WaWくまもと
https://waw-kumamoto.jp/

旬感イベント紹介

【くまもと散歩】東竹原西フットパス(山都町)

フットパスコースづくりや「みさを大豆」復活栽培などの地域づくりに取り組む東竹原西地区。ナンゴウヒの50年の森やメアサスギの100年の森、450年の大けやきに出会い、地域で100年間守られ、伝え続けられたみさを大豆を使った「奥阿蘇100年弁当」を味わいます。

開催日:2023年11月19日(日)
お問い合わせ:山都町役場商工観光課 0967-72-1115

【くまもと散歩】新層奇石コースフットパス2023(山江村)

野鳥がさえずる静かな山道を歩きながら、亀、蛙、牛の形をした3つの「奇石」をたどります。「奇石」が鎮座する場所は不思議な力や御利益がると云われる村のパワースポット。いずれも地域の守り神と称され、小字名にも亀、蛙、牛の文字が使われています。また、晴天の日には周辺の山々を一望するビューポイントも!

開催日:2023年11月23日(木・祝)
お問い合わせ:山江村観光交流促進協議会 0966-23-3114

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