移住者紹介/久保尭之さん
南阿蘇村を震災前より、もっと魅力ある地域へ
「やるべきことをやるために」―復興支援を機に南阿蘇村へ移住
世界最大級の大きさを誇る阿蘇カルデラの南に位置する、南阿蘇村。雄大な山並みが広がり、清らかな水が湧く水源も多く、観光地としても人気のエリアです。しかし、2016年の熊本地震で交通インフラや水、電気などのライフラインが寸断され、甚大な被害を受けました。震災直後、南阿蘇村に復興支援のために現地入りし、その後移住した久保尭之さん(鹿児島県出身)。「南阿蘇村が、震災前よりもっと良くなるように」と、現在も奮闘を続ける毎日です。
久保さんは、大学卒業後、東京で重工業の大手企業でエンジニアとして勤務する傍ら、東日本大震災後には、被災地・東北でNPO法人の職員として一次産業の復興支援に当たっていました。熊本地震が発生すると、すぐさま南阿蘇村へ駆けつけ、地域再建のための支援活動に従事。
「南阿蘇村にはやるべきことがたくさんあるから、離れられない」とそのまま移住し、現在は、主に「みなみあそ観光局」の戦略統括マネージャーとして働いています。
「村の復興の鍵となるのは観光産業」との思いから観光局職員として働く傍ら、農家を巡るレストランバスや夜の草原で星空を楽しむツアーなど、数々の企画を仲間と共に実行してきました。その他、不動産業や専門学校の講師を務めるなど、南阿蘇村を軸に多様な活動を展開しています。
地方にこそ価値がある! 人との“関わりしろ”を増やす展開を
久保さんは、南阿蘇村移住後、約2年半の居候生活を経て村内に一軒家を購入。「田舎に住むなら、賃貸よりも持ち家の方がおすすめ」と話します。
「外から来たからといって『何かやらなきゃ』と気負うのではなく、『自分も地域の一員』という認識で同じ視点に立って暮らし、自分にできることをやればいい。その上で、地域の未来を共に作っていく方が移住後も楽しんで暮らしていけると思います」と久保さん。今では、「都会よりも南阿蘇村で暮らす方が楽しい」と感じています。もちろん、再び熊本地震のような自然災害を受けるリスクもありますが、それも受け入れた上で、「自然と共に生きていく地域の人々の生き様や文化が、この村の何よりの魅力」と言います。
それだけに久保さんは、「地方の持つポテンシャルと価値」を信じ、「地方で輝いている人たちが報われるような環境づくりを整えていきたい」との思いを抱いています。その言葉通り、地域の人たちが社会参画できる体制を整えようと、昨年村内にオープンし、自身が責任者を務める「熊本地震 震災ミュージアム KIOKU」では、語り部ガイドによる伝承活動にも力を入れています。「被災地としての経験を生かし、たくさんの人に日頃から防災意識を持ってもらいたい」と、施設の意義を語ります。
「“人との関わりの伸びしろ(関わりしろ)”を増やし、これからも自分にやれることをやっていきたい」と久保さん。今後は、村外の人々が南阿蘇村との接点を持てるような滞在型のコミュニティ拠点機能を持つ宿泊施設の開設も進めています。村が震災前よりも良い方向へ向かうよう、地域の未来を思い描きながら、久保さんの邁進はこれからも続いていきます。
移住関連情報
《大阪開催》交流イベント『阿蘇の旅と暮らしとetc.』を開催します!
8月30日(金)に大阪市で、熊本県大阪事務所とくまモンふるさとセンター共同による初の交流会イベントを開催いたします!
交流会では、観光、移住相談共に絶大な人気を誇る“阿蘇エリア”に焦点をあてて、意外と知られていない観光スポットから、先輩移住者さんのリアルな日常まで、現地とのオンラインを交えながらたっぷりお伝えします。
仕事帰りに、先輩移住者との談笑やお茶を楽しみながら、阿蘇の魅力に触れてみませんか?
日時 | 2024年8月30日 (金) 18:00 〜 20:00 |
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会場 | 熊本県大阪事務所 大阪駅前第3ビル21階(大阪府大阪市北区梅田1-1-3-2100) |
定員 | 先着8名(参加費無料) |
予約フォーム | https://yoyaku.kumamoto-life.jp/?t=1698 |
県内のニュース(熊本日日新聞より)
サントリー、九州熊本工場の見学ツアー刷新 「天然水」の魅力、迫力の映像で
サントリーは20日、九州熊本工場(嘉島町)の見学ツアーをリニューアルする。「サントリー天然水」の魅力や製造工程を、大型映像などで伝えるコーナーを新たに設けた。ビール中心だった内容を充実させ、幅広い世代に楽しんでもらう狙い。
https://kumanichi.com/articles/1483892
玉名市魅力発信大使にタレント三津家さん
玉名市出身、初起用 ランニングなどのSNSで人気
玉名市は8日、市の情報発信力強化と交流人口増、地域活性化のため、市出身のタレント三津家貴也さん(28)=東京都=を魅力発信大使(アンバサダー)に委嘱した。市のアンバサダー起用は初めてで、任期は1年間。